デジタルカメラチェッカMCC-8000S
ボトルやプリフォームを自転させながら連続撮像して検査する場合、高速で画像を取り込み、リアルタイムで良否結果を出すデジタルカメラチェッカが有利です。MCC-8000Sは業界最速のリアルタイム処理(300Frame/sec, 3.3msec/Frame)を実現したデジタルカメラチェッカです。
01MCC-8000Sの強み
画像処理装置はカメラで対象物撮像のあとフィルタ処理などを行い結果を出す仕組みが一般的で処理時間を早くする場合は映像の一部を切り出す方法が取られます。MCC-8000Sは3.3ms/Frame撮像と同時に結果を出す、まさに業界最速のリアルタイム処理を実現。ボトル、プリフォームなどのノズル、胴部の連続撮像検査に特化した製品で操作もシンプルなコントローラです。
装置内にはビデオメモリ機能が搭載されており、検出した欠陥画像の表示はもちろんのこと、この機能を生かすことでカメラ毎に約1000枚の画面を随時メモリに保存し、欠陥検出画像を起点に映像を停止させコマ送りで何を検出したか前後の動きがどうなっているかなど簡単に検証、確認できます。カメラボードにはカメラ毎にSDカードを有していますので、欠陥画像(700KB/枚)を自動的に保存することも可能です。
02MCC-8000Sの主な仕様
- 日本語表記のタッチパネルでボトルやプリフォーム検査に特化したシンプルで簡単な操作性
- カメラ接続台数、検査範囲の設定数に関係なくリアルタイム処理(3.3ms/1フレーム)
- カメラ取込フレーム数、シャッター速度、GAIN 設定調整可能
- 専用VGA モノクロカメラを最大6台接続可能(カメラ2台/1スロット×3ボード)
- カメラ1 台に検査範囲(カラー表示)最大10ヶ所独立調整が可能(優先順位処理、重ね書き選択可能)
- 差分フィルタ処理(6系統切替)、ビデオレベル白・黒(選択)処理及び、面積判定
- カメラ毎の不良数、排出率表示、更に各カメラの検査範囲毎の不良発生数を表示
- ビデオメモリ機能内蔵/スルー画面、NGフリーズ画面更新表示のモード切替可能
- 品番登録最大31品番(外部切替信号入力)、パスワード機能(1系統)
- カメラ毎にSDカード標準装備:不良生画像保存・任意選択画像保存・設定値保存と読み込み
- オンライン中に任意のカメラを検査と無関係で同時並行シミュレーション検査できる機能
03MCC-8000Sに付加できること
MCC-8000S とNAS_HDD 構成
万一の欠陥流出に備え、Tracebility におけるトレースバックにも速やかに対応ができ、製品品質の向上・安定・信頼につながるシステムを供給します。
04検査範囲設定で検出能力を向上
検査範囲番号が大きいものを優先検査します。
検査範囲が重なる部分はどちらも検査します。
- カメラ1台の画面に検査範囲が10個所設定できます。
- 検査範囲1~5は優先順位処理固定、6~10は重ね書き処理を選択できます。
- 各カメラの検査範囲毎の不良発生数を確認できますので、誤動作、過検出もいち早く発見できます。
検査範囲設定応用例
デジタル差分フィルタよる能力向上
アナログカメラの微分処理ではスキャンニングと並行に入る筋欠陥の検出が不得意でしたがデジタル処理フィルタに、
- エッジ抽出微分 Laplacian [3×3], [5×5]
- 縦方向抽出微分 Prewitt [5×5], [7×7]
- 横方向抽出微分 Prewitt [5×5], [7×7]
の6種類を用意しています。
上図のように横筋欠陥もカメラ配置方向の影響を受けることなく検出能力を向上させることが可能となります。
逆に縦良品筋をキャンセルすることも可能です。
明るさや影の出方が異なる部分に感度を変えた検査範囲を設定した例
濃淡や影の出方が異なる部分にそれぞれの検査範囲を設定した例です。同じ検査部分に特性の異なる欠陥を検出させる「重ね書き検査範囲」や、検出感度を強くすると、影などで誤検出してしまう場合、感度を弱めるのではなく、誤動作する部分だけ誤動作しない設定の検査範囲をマスキングのように使う「優先順位検査範囲」を使いこなすことで最大の検査能力を引き出せます。